1.各分野の調査・収集・整理活動
 各学芸員が、この1年間に行なった調査・収集・整理活動の中から、館の基本資料に関連した事項にしぼってまとめてみた。

生物(担当:浜口)
・相模川下流の動植物調査、収集。
・動植物標本製作。
地質(担当:森)
・大磯丘陵第4系調査。
・土屋地区亜炭層の調査、植物化石収集。
・収蔵資料整理。露頭地点図・岩相図の作成。
天文(担当:小林・鳫)
・プラネタリウム運営にかかわる調査。
・太陽黒点の観測調査。
・天文写真、スライドの撮影と収集。
考古(担当:小島・明石)
・岡崎上の入第4次発掘調査(51. 7.20~8.30)
・相模川流域の資料所在調査、写真収集。
・発掘記録のビデオ映像資料化。
・準備室時代からの発掘資料の整理。
歴史(担当:土井)
・資料所在調査(土沢地区・金目地区・横浜市)。
・市内近世文書の収集。
・収蔵資料の分類と目録作成。
民俗(担当:小島・小川)
・市内基本調査(北金目地区)。
・大山講分布調査。
・年中行事、信仰資料の収集、8ミリ撮影。
・収蔵資料の整理、登録。
・調査ビデオ、8ミリの編集。

表23 資料寄贈者一覧 (51年5月~52年1月)
民俗資料旭婦人会石塚 しも今井 四郎岡本虎之助加賀谷勇雄川上 コマ小瀬村二一
三枝 昇三島津 幸政須賀女大門須藤 邦夫関本市五郎千野根本達長島 国男
松木 茂雄山口 正一山口 寿栄山梨 政男吉川六太郎
考古資料久保田正男佐野 典久古屋 武治
天文資料中溝 政孝
美術資料井上 三網高部千香子永山  茂仁多 矩子二見  茂
歴史資料岸本  肇小巻 庸子末政 利通杉山 憲三杉山 久吉杉山民之助関野 秀雄
広瀬 俊勝府川友次郎吉川  博和田 良助渡辺 盛市

2.館内アンケート調査
 博物館活動を行なう上での、基礎資料の1つとして、アンケート調査を行なった。
 内容は、(1)どの展示コーナーに興味を持ったのか?(2)展示の解説は。(3)博物館をなんで知ったか?(4)特別展示で希望するもの。(5)住所。(6)性別・所属(小学生・中学生・高校生・大学生・一般)と6つの記入欄を設けた。
 アンケート総枚数722枚を、所属別を中心に(1)~(4)の回答を分析してみた。
 32の展示コーナーの中でのベスト10を、所属別に出した。第1位の「平塚宿」3位の「五領ケ台のくらし」は、模型・ジオラマ展示で、見て楽しい点で人気を集め、予算をかけただけの成果は出たと思う。第2位の「相模の家」は、旧名主の民家を移築したもので、生の迫力がこの結果に出たと思う。第4位の「地下をのぞこう」は、身近な問題である地下水などを取り上げた点やナレーションが入っているなど近づきやすかったのではないだろうか。プラネタリウムは見られる人が限られていることから、今後の調査ではもっと上位に入るものと思う。表の下の%は興味を持ったと答えた人の割合である。

【回数と方法】
区分月日配布時間回収時間配布枚数回収枚数回収率(%)配布場所備考
第1回5月5日11:00~11:3012:30 3:4020020012715963.579.5入口入口「開館特別展」開催中
第2回6月12日~7月14日291受付約1カ月間実施
第3回11月7日2:00~2:202:3031講堂「スライド映写会」入場者に対して「秋期特別展」開催中
第4回1月28日12科学教室「貝ガラで作ろう」の行事参加者に対して
第5回1月29日1:15~2:153:0063入口「新春特別展」開催中
第6回1月30日10:30~11:3012:30503978入口「新春特別展」開催中
【どのコーナーに興味を持ったか?】
区分1位2位3位4位5位6位7位8位9位10位
小学生平塚宿相模の家プラネタリウム五領ヶ台のくらし地下をのぞこう川の漁とさかな石はどこから(川原の石)川と生物相模の村相模川の道
中学生平塚宿相模の家五領ヶ台のくらし塚越古墳とむら地下をのぞこう相模の村貝塚は語る石器の道・相模川の道・太陽と私たち
高校生五領ヶ台のくらし地下をのぞこう平塚宿相模の家プラネタリウム塚越古墳とむら石器の道街道鏡の道・相模川の道ビデオ休憇コーナー
大学生相模の家平塚宿五領ヶ台のくらし平塚市と古相模湾・母なる相模川・平塚平野のできるまで・地下をのぞこう・街道・ビデオ休憇コーナープラネタリウム
一般五領ヶ台のくらし平塚宿相模の家塚越古墳とむら相模の村相模平野のできるまで平塚市と古相模湾地下をのぞこう街道石器の道相模川の道
総合平塚宿相模の家五領ヶ台のくらし地下をのぞこう相模の村塚越古墳とむらプラネタリウム相模川の道石はどこから(川原の石)・川と生物
47.20%42.30%36.50%27.80%26.40%24.90%22.10%20.40%

【展示解説について】

 展示の解説パネルは、中学生が理解できる平易な文章で、字数も200字前後と、読まれる程度にまとめたが、48%がこのままでよいと答えそれなりの結果は出ている。足りない、つまり情報量が不足していると答えたトップは高校生で、それも5割をこえて7割弱と出ている。また、全体では37.5%となっている。今後こうした人たちの要望に応えられるように、情報コーナーの充実に努めたい。また、展示で十分解説できなかった情報を展示解説カードで補っているが、現在6コーナーだけなので、全コーナーの解説カードを早く出すように努力したい。

【博物館を何で知ったか?】

 聞いた・広報ひらつか(毎月15日市民の各家庭に配布)が全体の6割弱である。小・中・高では聞いた、大学・一般では広報ひらつかと、情報キャッチの相違を示している。準備室段階でかなり、リーフレットを出して宣伝しただけあって、5%と出ている。その他と答えた人の大部分はテレビからである。

【特別展で希望するもの】

 特別展で希望するもののトップは自然だが、小学生から大学にいくにつれて低くなる傾向が出ている。逆に、古美術・近代絵画は高くなっている。考古・民俗はバラツキが見られる。大学生のトップは民俗である。
 全体的に学術的色彩の強い民俗・考古は敬遠され、生活と密着した自然・古美術・近代絵画に興味が示されているようである。

まとめ
 第6回までの調査は、対象を限定しないで行なった。そのため、入館者の少ない高校生・大学生の結果が充分に出ているとは思われない。今後に残された課題といえる。
 今回は所属中心に分析し、一応、それぞれの傾向が見い出されたが、一方、テーマ展示をとっている本館の展示に対して、地域別にみた場合、特に市外の方々が、どういう感想を持ったかの分析も課題としたい。
 今後もアンケート調査を続け、市民の声を生かした、調査・普及・展示等の活動を行なっていきたいと思う。

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